フランシスコ・タレガ

フランシスコ・タレガ

生 : 1852年11月21日(スペイン王国、ヴィラ=レアル)/没 : 1909年12月15日(スペイン王国、バルセロナ)

フランシスコ・タレガ (Francisco Tárrega) はスペインのギタリスト、作曲家。日本では慣習的に「フランシスコ・タルレガ」とも表記される。代表作に『アルハンブラの思い出』『アラビア風奇想曲』などがある。

生涯 | Biography

1862年よりジュリアン・アルカス (Julian Arcas) の下でギターの習得を開始する。当時のヨーロッパにおいてギターは格式の低い楽器と見なされていたため、父親はタレガにピアノも同時に習わせた。

1869年、タレガは著名な楽器職人であるアントニオ・デ・トーレスの製作したギターを手にする機会を得た。それは従来のものに比べて音量が大きく、またよく響くという特徴を持っていた。

1874年、タレガはマドリード音楽院に入学し、音楽理論や和声、ピアノ演奏などを学んだ。1877年から音楽教師として、またギタリストとして生計を立てるようになり、「ギターのサラサーテ」として評判になった。私生活では1881年に (María Josepha Rizo) と結婚し、1885年バルセロナに移り住んだ。

それから数年間でタレガは複数のギター曲を発表し、その中にはメンデルスゾーンやゴットシャルク、タールベルクらのピアノ曲を編曲したものも含まれていた。当時タレガはアルベニスやグラナドスといったスペイン人作曲家と交流し、彼らの作品をギター曲へと編曲した。その他にもベートーヴェンのピアノソナタ第4番、第13番(悲愴)および第14番(月光)、またショパンによる複数のプレリュードがタレガによってギター曲にアレンジされた。

1885年から1903年にかけてスペイン全土で演奏を行った後、タレガは1903年イタリアへ移住した。しかし名声の絶頂にあった1906年に右半身麻痺となったが、1909年の死の直前まで公演をやめることはなかった。

タレガはエミリオ・プジョルやマリア・リタ・ブロンディ (Maria Rita Brondi) などの後進を育て、20世紀ギター史に大きな影響を及ぼした。

作品一覧 | Works

参考文献 | Bibliography

  1. Tárrega (y Eixea), Francisco | Grove Music [https://doi.org/10.1093/gmo/9781561592630.article.27525]
1988年生まれ。東京大学文学部卒業後、同大学院進学。現在はパリ社会科学高等研究院にて在外研究中。専門は近代フランス社会政策思想史。好きな作曲家はジャン・シベリウス。Doctorant à l'Ecole des hautes études en sciences sociales, ingenieur d'études. Histoire politique et culturelle.
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